伊庭靖子展 まなざしのあわい

東京都美術館で開催中の伊庭靖子展。
モチーフのまわりの気配を質感や光で表現した素敵な作品でした。
透明感溢れる描写は、近づいてよく見ると確かに平面のキャンバスに描かれているけれど、離れて眺めると立体的なひとつの世界を外側から覗いているようでした。
般若心経に出てくる「色即是空・空即是色」“この世のあらゆる物や現象は実体がない” や、物理学の「ホログラフィック原理」“3次元の世界は2次元から生じているホログラムのようなものかもしれない” を彷彿させる世界観でした。