スペイン・マジョルカ島生まれの現代美術家、ミケル・バルセロの展覧会。
地中海の自然から得た豊かな着想で表現された絵画、彫刻、陶器など多岐に渡る作品群です。
絵画は大きな作品が多く、カンバス地をたゆませて貼り込んだり、絵具に米や砂らしきものを混ぜ込んで構成したり、半立体的で迫力のある表現方法。
現代美術において性質や種類の異なる複数の素材を用いる技法で、ミクストメディア (mixed media) というそうです。
地中海の青い海や、茶色いアフリカの大地などをモチーフに、荒々しいエネルギーが迸り、まるで縄文土器や古代壁画のよう。
人間の根源へ迫るような、大きくて原始的なエネルギーを、加工することなくそのまま受け取ったような気分でした。