ミロ展 日本を夢みて

スペイン出身の世界的芸術家ジュアン・ミロ。

バルセロナ万国博覧会のジャポニスムブームや、生家近くに日本美術の輸入販売店があったことなどから、日本文化への憧れや興味を若い頃から示していたそうです。

 

ミロのアトリエにあった日本の民芸品や、瀧口修造との交流を示す資料などからも、日本文化への深い造詣と影響、交流の深さがうかがい知れました。

 

書道に影響を受けた作品などは、にじみや動きのあるハネの黒い線が墨絵のようであり、文字を絵の要素として描いた作品は、平安後期に流行した文字と絵を組み合わせた絵画様式「芦手絵」のようでした。

 

陶芸も自由な発想に基づいたのびのびした造形で、国に囚われずに新たな表現を常に模索し、生涯にわたって創ることを楽しんだミロの姿勢がよくわかりました。