京都で多くの図案集を出版し、夏目漱石らの本の装幀も手がけた津田青楓を中心に、神坂雪佳など、当時の図案の世界を紹介する展示会。
青楓は仲間と共に、図案の研究会を結成し図案雑誌を刊行したり、パリ留学したりと幅広く活動。
「図案」の世界を、職人の仕事から美術家の作品へと昇華させていきました。
絵画風のものもあれば、モダンなデザインの図案もあり、今も古さを感じさせない魅力的な意匠でした。
松濤美術館は、哲学的な建築家といわれる白井晟一の設計。
中央の吹き抜けからの光や、曲線の美しい螺旋階段、革張りのソファを配置した贅沢な空間など、
建物自体も作品のようでした。