マティス展

 

短命だったエゴン・シーレに対して、長い芸術家人生を送り、多面的な造形活動を続けたマティス。

 

絵画に加えて、彫刻、素描、版画、切り紙絵、南仏ヴァンスのロザリオ礼拝堂など、時代を経るにつれて対象の表現は単純化されていきます。絶えず試行錯誤を重ね、常に画家であり表現者であり続けたマティスは、生きる姿勢も巨匠でした。

 

柔らかい筆致のドローイングも魅力的でしたが、色が塗られた紙をはさみで切り取り、それを紙に貼り付ける「切り紙絵」は特に素晴らしく、マティスの豊かな色彩世界が自由に表現されていて印象的でした。